鬱。

　……曜日を「金」と打ち込もうとしたら最初に「筋」と出てきた。最近の生活が忍ばれる……。

　朝、チーズケーキの残りと茶を抱えて書斎にいくと、なんとなく違和感。机の下にある水分はなんだろう（正確には油分だったのだが）
　机上を見てみると、透明なものが散乱している。そうして、斜めになった青い、砂の……。
　――なんで、パラドックスが割れてるんだーっ?!
　原因としては朝陽の当たる角部屋で、しめきってあったために室温が上昇、逆さ砂時計であるパラドックス内を充填していた油が膨張して硝子を割ったと思われる。
　だって、木の枠組みの部分が残っているわけだし。
　呆然・愕然・悄然として、硝子を片づけ油を拭き、チーズケーキを食らう。
　この砂時計、数年前に買ったものだからもう同じものないだろうなぁ。ドイツ製なんだが。同じ店にいって取り寄せができるかどうかきいてみるしかないか。すっごい気に入っていたのになぁ……。
　昨日撮った写真が最後の勇姿となってしまった……。

　職場の同僚（でも会社は違う）のMさんは9月で辞める。派遣だったので契約更新をしなかったんだが。ま、辞める理由は色々あるのだが、表向きは「寿」ということにしておくらしい。
　ときいていたら、マジに寿になるそうで。付き合っている彼が、三重に転勤、このままでは遠距離になってしまうし、年もいい年だし、仕事も辞めるのなら嫁ぎなさい、ってことになったらしい。昨日の有給は、先様のご両親が話をつめにきたそーで。
「もうね、この年（28くらいだったかな）になるとあとがないのよ。先のない人とはつきあえないの」
　とクマとのらりくらりとやっている私に対して、Mさんが以前に放ったお言葉。
　そして今回。
「あおきさん（仮名）、結婚するなら金持ちにしなさい。これを言い残していくから」
　と相当真剣な顔でいわれたのだった。
　同年齢くらいで、金持ちなんていませんて（苦笑）。
　まぁ、気がついたら11月に結婚、となって相当マリッジブルー入っているようなのだけど。さらに新婚生活が、知り合いのいない三重で社宅で始まるとなるとねぇ。
　……金持ちな相手、どころかそもそも出会いがないんだってばさ。

　夕方からわしわし泳ぎにいく。会員証も再発行決定（苦笑）。まぁ、暑いうちは芝居とライブがなければ通うことだろう。運動不足を解消せねば。
　今日も400泳いだけれど、水曜よりは疲れなかった。筋肉痛もあまりひどくないし。つか、一昨日の今日で身体が順応しすぎ。
　しかし、流石にゴーグルが限界。2度ほどベルトが外れた。度入りのやつだから作りにいかねばならずに面倒なんだが。これくらいでいかなくなるのもういやなので、がんばるか。
　
夜はチケットを引き取りに来た長年の友人と飯。マグロ丼を食す。その後ファミレスで結局2時間くらいしゃべっていたのか？
　いやもう、最初からえらい話題だった。
「いやぁ、まだこなくてさぁ」
「私はとまらなくてさぁ」
「んじゃ、私の分まで出してるんじゃん？」
「そーかも」
　遠慮も慎みもない会話だね。
　どうにもこうにも周期が一緒なのである。学生時代はずっと一緒だったから、そろいもするだろうけれど、今じゃあ月に1度も会わないくらいなのにどうしてそろうかなぁ。
　でもって、私は今月遅れているのである。日記でげふげふやっているから、カレンダーにつけなくてもいいくらい。ちなみに、友人も微妙に遅れてあせったらしい。
「つかさ、やっぱここはひとつ、受け狙いで薬局いっとく？」
「反応でたらどうするさ。救世主生まれちゃう？」
「世紀末も終わったのにねー」
　とりあえず、医者や病院が盆休みから開放され、こちらが芝居から解放されたら（爆）、一度いってみるかということに。その頃には、8月も終わりだしそこまでこなかったら、やはり問題だろう。
　今まで、どんなに激やせしてもとまったことないので。今日も微妙に下腹部が痛かったりしたのがいやんな感じ。
「原因として思いつくのは、Tシャツ1枚で寝ているから冷えたのかなって」
「あー、それはあるかもねぇ」
「でも、他の具合は悪くないのだよ。君も一緒だろうけれど、排卵期ってちょうど7月半ばだったじゃん？　その時って、旅行中でさー、そんなにクマにドタキャンされたのがショックだったのかなぁ、って。ひゃひゃひゃ」
「そんなこともあったねー」
「てか、ここはひとつクマに責任とってもらわなきゃ。『こないんです』って」
「わー、心当たりもないのにひでぇ（笑）」
「クマなら真面目に『医者にいかれたらどうですか』っていってくると思うよ（笑）」
　なんつー会話をしているんだか。
　あとは、自分たちの関係について再確認してみたり。時々、私たちの関係を羨ましいといわれるので。
　ただなんとなーく、20年以上つきあっているだけなんだけれどね。別にめっさマメに連絡とっているわけでもないし、今じゃあそんなに会わないし。趣味と性格はまぁ、共通点も多いけれどそこまで一緒ではない。私は相談ごとするけれど、向こうからはしてこなかったり。
　それでもなんというか、「よう」といえば「おう」と返ってくるような関係。やはり、時間が作り上げたのかなぁ。
　たらたらとなんとなく続いてきて、そうして呼吸もはかれるようになったというか。
　……本人も読んでいるんでこれ以上書くと照れくさいから省略（笑）。
　無条件でそこに「在る」というのはいいもんです。……いやだからね、そこまで作り上げたら別に恋人だとか、結婚だとか、そーゆーの抜きで付き合っていけると思うんだけれどねぇ、クマ吉さんよ。やはりそれには、ある程度の年月と密度が必要なのか（タメイキ）。