ライブよりも他のことで頭がいっぱいな日(苦笑)。
空港に迎えにだけいくのは初めてである。ゲートの前でぼんやりと待つ。つーか、仕事にいくより早く起きたので眠いのだが。ぼーっと到着アナウンスをきいて、ゲートの中を眺めているとすぐに、あの身長が見つかった。見つけるオレもどうかと思うが。
まず、煙草をくわえたのだがすぐに荷物を見つけたらしくそれをとって出てくる。私のことなんざ、見つけられないだろうと思っていたら、すぐに見つけてきた。
「トイレにいきたいんで荷物見ててください」
「見てるだけ見てます〜」
それから、姉さんの車に乗り込む。当然、桃は助手席だ。姉さんは後部座席に二人乗せたかったらしいが。後ろで一人でいることをいいことに、半分寝ながらいく。だから、熱も下がってないんだってば。朝だから機嫌悪いってのもあるし。
まずはガーデンプレイスにいくことになった。そこで食事をしようと。途中、有名なチョコ屋にもよる。私も小さい頃よくいっていた。いや、母親が買いにいくんでね。当時から私は食べなかったけどさ。
私が降りて買いに行って、姉さんが桃にもいってきたらとすすめるのだが、桃はどうやら動かなかったらしい。あとから姉さんと一緒にやってきた。……ここらへんから、どうも桃の態度はおかしかった。避けられているかもしれない、という私の疑惑は確証に近づいていく。
ガープレについても、姉さんが車を置きに行っている間、二人で待っているわけだがどうも一緒にいたがらない。ビール記念館にひょいひょいと入っていってしまうし。まぁ、私は私でフロアーガイドもらいにいったりとその場にいなかったのだが。
で、まずは上まで登ってみようかということになり、登ってみた。前にきたときも雪の日だったんだよなーと思いつつ、エレベーターの窓に張り付いて外を見ていると、なにやら桃がそっぽを向いてすましている。
「高いところから下を見るのが苦手なんです」
なんつーか、意外な弱点というか。高いところも狭いところも私は平気なので、ちょっと吃驚した弱味だった。
昼飯は中華。気がついたら丸2日ほど食べていない私にとって、飲茶セットとはいえかなりのボリュームだったのだが一人だけ別のものを頼むわけにもいかないので、同じものを頼む。が、肉まんだけは桃に食べてもらった。皮は一口もらったけれど(皮好き)。
何故か話は理科の解剖になり。食事中だっちゅーのに、それでもりあがる。デリカシーというものがないらしい、このテーブル(爆)。
その後、傘を忘れた姉さんを待ちつつ、窓辺に張り付いて下を見ている私と少し離れたところですましている桃。と、その時。
「とりゃ!」
「うわぁっ!」
後ろから姉さんがタックル。桃は……声をあげたどころか、その場にしゃがみこんだよ、マジで。私と姉さんは大爆笑。ホントにこの人高い所ダメなんだな。
そして車待ち。相変わらず一緒にいないオレら。なんか避けられてるのかなーと思うと流石につらい。ここでもまた、
「買ってもらいたいものってなんなんですか」
とつっこまれる。そしてやはりいえない。……だって、普通のものだって嫌がっているのをブレスなんていおうものなら……ごにょごにょ。
微妙に渋滞しつつ桃の泊まるホテルへ。ここで姉さんは退場。私は桃が部屋に荷物を置きに行く間、ぼーっとロビーで待っている。なかなか降りてこない。そんなに、一緒にいるのがイヤなのかとさらにへこむ。
降りてきた桃と駅にいく間に、饅頭屋に連れ込んでみた。「日本一高い、日本一美味い饅頭」というふれこみの店である。6個いりで弐千円也。買ったようだけどね、桃。
ようやく目的の店へ。「これがほしいんです」と見せたら値札を見て、固まりやがった。「……いいですよ、折半で」「お願いします」ということで結局、折半に(苦笑)。私が2で向こうが3。そして何故か二人とも商品券で払ったり。
まだ時間はあったのだけど、桃が妙にライブハウスにいきたがるので、仕方なしにそちらに向かった。ついたらついたで、私は色々友人の間を駆け回るし、気がつくと桃はちょっと離れた所に一人でいる。去年は私も気を遣ってそばにいたし、向こうもどちらかというとそばにいたというのに、今年はえらい違いだ。やはり避けられてる……。
しかし、チケットは私がとったので連番だ。ドリンク代を桃にあずけて二人分払ってもらう。ライブハウスの中では、私は具合があまりよくないので後ろの柵に寄りかかってみたくてその位置をキープ。桃はというとその身長からいって、自ら前にいくはずもなく隣で見ることに。夏の時も隣だったけれど、あの時は暑かったというのもあって離れていたからね。
つまり、すぐそばに体温があるわけで。それこそ腕と腕が触れ合うくらい。こんなに近くにいたのは初めてだ(当たり前)。桃がつけているという香水の匂いもはじめてわかった。そうか、こんな香りだったのか。ライブ中、暗くてよかったと思った。飲んでもいないのに顔が赤くなっていたはずだから。
そして。
側にその人がいる、ということがこんなに愛しいことなんだと、初めて知った。
ただ隣にいるだけで幸せで、涙が出てくる。
それと同時に。
これを壊したくないと思った。
「友達で」とはっきりいわれてしまうと、いわれたほうもいったほうもつらい。ならばいっそ、知らないふりで。そんなことがなかったかのように、友達のままで……。
私は一度、気持ちを伝えているのだもの。いくら忘れっぽいといっても、流石にこのことだけは忘れていないだろう。
何もいわれないのはつらいけれど、でもこの関係を壊してまでも今は、次のことを手に入れようとは思わない。
今まで桃を想っていて、一番、「好きだ」と想った瞬間だった。
その存在が、愛おしい。
この先、誰も好きになったとしてもこのときの感覚を忘れないと想う。
色々あったけれど(そしてまだ色々あるだろうが)、こういう風に思えただけでも、この恋はした甲斐があったなと想った。
空港に迎えにだけいくのは初めてである。ゲートの前でぼんやりと待つ。つーか、仕事にいくより早く起きたので眠いのだが。ぼーっと到着アナウンスをきいて、ゲートの中を眺めているとすぐに、あの身長が見つかった。見つけるオレもどうかと思うが。
まず、煙草をくわえたのだがすぐに荷物を見つけたらしくそれをとって出てくる。私のことなんざ、見つけられないだろうと思っていたら、すぐに見つけてきた。
「トイレにいきたいんで荷物見ててください」
「見てるだけ見てます〜」
それから、姉さんの車に乗り込む。当然、桃は助手席だ。姉さんは後部座席に二人乗せたかったらしいが。後ろで一人でいることをいいことに、半分寝ながらいく。だから、熱も下がってないんだってば。朝だから機嫌悪いってのもあるし。
まずはガーデンプレイスにいくことになった。そこで食事をしようと。途中、有名なチョコ屋にもよる。私も小さい頃よくいっていた。いや、母親が買いにいくんでね。当時から私は食べなかったけどさ。
私が降りて買いに行って、姉さんが桃にもいってきたらとすすめるのだが、桃はどうやら動かなかったらしい。あとから姉さんと一緒にやってきた。……ここらへんから、どうも桃の態度はおかしかった。避けられているかもしれない、という私の疑惑は確証に近づいていく。
ガープレについても、姉さんが車を置きに行っている間、二人で待っているわけだがどうも一緒にいたがらない。ビール記念館にひょいひょいと入っていってしまうし。まぁ、私は私でフロアーガイドもらいにいったりとその場にいなかったのだが。
で、まずは上まで登ってみようかということになり、登ってみた。前にきたときも雪の日だったんだよなーと思いつつ、エレベーターの窓に張り付いて外を見ていると、なにやら桃がそっぽを向いてすましている。
「高いところから下を見るのが苦手なんです」
なんつーか、意外な弱点というか。高いところも狭いところも私は平気なので、ちょっと吃驚した弱味だった。
昼飯は中華。気がついたら丸2日ほど食べていない私にとって、飲茶セットとはいえかなりのボリュームだったのだが一人だけ別のものを頼むわけにもいかないので、同じものを頼む。が、肉まんだけは桃に食べてもらった。皮は一口もらったけれど(皮好き)。
何故か話は理科の解剖になり。食事中だっちゅーのに、それでもりあがる。デリカシーというものがないらしい、このテーブル(爆)。
その後、傘を忘れた姉さんを待ちつつ、窓辺に張り付いて下を見ている私と少し離れたところですましている桃。と、その時。
「とりゃ!」
「うわぁっ!」
後ろから姉さんがタックル。桃は……声をあげたどころか、その場にしゃがみこんだよ、マジで。私と姉さんは大爆笑。ホントにこの人高い所ダメなんだな。
そして車待ち。相変わらず一緒にいないオレら。なんか避けられてるのかなーと思うと流石につらい。ここでもまた、
「買ってもらいたいものってなんなんですか」
とつっこまれる。そしてやはりいえない。……だって、普通のものだって嫌がっているのをブレスなんていおうものなら……ごにょごにょ。
微妙に渋滞しつつ桃の泊まるホテルへ。ここで姉さんは退場。私は桃が部屋に荷物を置きに行く間、ぼーっとロビーで待っている。なかなか降りてこない。そんなに、一緒にいるのがイヤなのかとさらにへこむ。
降りてきた桃と駅にいく間に、饅頭屋に連れ込んでみた。「日本一高い、日本一美味い饅頭」というふれこみの店である。6個いりで弐千円也。買ったようだけどね、桃。
ようやく目的の店へ。「これがほしいんです」と見せたら値札を見て、固まりやがった。「……いいですよ、折半で」「お願いします」ということで結局、折半に(苦笑)。私が2で向こうが3。そして何故か二人とも商品券で払ったり。
まだ時間はあったのだけど、桃が妙にライブハウスにいきたがるので、仕方なしにそちらに向かった。ついたらついたで、私は色々友人の間を駆け回るし、気がつくと桃はちょっと離れた所に一人でいる。去年は私も気を遣ってそばにいたし、向こうもどちらかというとそばにいたというのに、今年はえらい違いだ。やはり避けられてる……。
しかし、チケットは私がとったので連番だ。ドリンク代を桃にあずけて二人分払ってもらう。ライブハウスの中では、私は具合があまりよくないので後ろの柵に寄りかかってみたくてその位置をキープ。桃はというとその身長からいって、自ら前にいくはずもなく隣で見ることに。夏の時も隣だったけれど、あの時は暑かったというのもあって離れていたからね。
つまり、すぐそばに体温があるわけで。それこそ腕と腕が触れ合うくらい。こんなに近くにいたのは初めてだ(当たり前)。桃がつけているという香水の匂いもはじめてわかった。そうか、こんな香りだったのか。ライブ中、暗くてよかったと思った。飲んでもいないのに顔が赤くなっていたはずだから。
そして。
側にその人がいる、ということがこんなに愛しいことなんだと、初めて知った。
ただ隣にいるだけで幸せで、涙が出てくる。
それと同時に。
これを壊したくないと思った。
「友達で」とはっきりいわれてしまうと、いわれたほうもいったほうもつらい。ならばいっそ、知らないふりで。そんなことがなかったかのように、友達のままで……。
私は一度、気持ちを伝えているのだもの。いくら忘れっぽいといっても、流石にこのことだけは忘れていないだろう。
何もいわれないのはつらいけれど、でもこの関係を壊してまでも今は、次のことを手に入れようとは思わない。
今まで桃を想っていて、一番、「好きだ」と想った瞬間だった。
その存在が、愛おしい。
この先、誰も好きになったとしてもこのときの感覚を忘れないと想う。
色々あったけれど(そしてまだ色々あるだろうが)、こういう風に思えただけでも、この恋はした甲斐があったなと想った。
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